東京地方裁判所 昭和53年(ワ)12469号 判決
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【判旨】
四以上の事実に基けば、被告らに対する本物件の引渡請求及び被告徳永建機と被告黒田忠信に対する債務不履行に因る損害賠償請求(請求原因八3)はいずれも正当である。
また、右引渡請求の強制執行が効を奏しない場合の損害額は本物件の口頭弁論終結時の時価で算定すべきところ、特段の事情が認められないから、前示の金三三五万円(請求原因七の事実)をもつて右時価と認めるのが相当である。
このような強制執行の不奏効を理由とする代償請求権は、いわゆる将来の給付請求であり、訴外送達による請求によつて債務者が遅滞に陥る性質のものではないが、執行の不奏効と同時に損害賠償債務として発生するものであるから、その遅延損害金は本来の引渡請求権が契約上の債権である場合(被告徳永建機及び被告黒田忠信の場合)には右不奏効の翌日から発生するものと解すべきであり、また本来の引渡請求権が所有権に基づくものである場合(被告松山建設の場合)には右不奏効の日から発生する(不法行為に因る損害賠償義務に該当する)ものと解すべきである。
そして、このような遅延損害金についても将来の給付として訴求する利益はあるものということができるから、原告の被告らに対する右代償請求にかかわる遅延損害金請求は右各始期から完済までの期間についてそれぞれ理由があり、その余は失当である。
(山本和敏)